持病・服薬がある場合のICL検査|申告事項と適応判断の確認表

更新日: /著者:miitaso編集部

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この記事でわかること

  • 持病や服薬がある人が、ICLの適応検査で最初に申告する項目
  • 眼の病気、全身疾患、内服薬、点眼薬を分けて医師へ伝える方法
  • 「受けられる・受けられない」を自己判断せず、検査結果で確認する理由
  • 片眼料金ではなく、両眼の総額と追加費用を確認する質問
  • 医療機関ごとに異なる診療情報提供書、検査、通院条件の確認方法

持病や服薬があると、「ICLを受けられないのでは」「薬を止める必要があるのでは」と不安になることがあります。けれども、病名や薬の名前だけで手術の可否を決められるものではありません。眼の状態、疾患の安定性、治療内容、手術後の点眼、通院できるかどうかを、適応検査と診察で総合的に確認します。

ICLは眼内にレンズを挿入する屈折矯正手術です。ICL研究会は、目の形や病気、全身疾患などによって対象とならない場合があり、詳しい検査を行って専門の医師が判断すると説明しています。この記事は診断や手術の許可を行うものではありません。持病や服薬を隠さず、現在の主治医とICLを相談する眼科の双方へ伝えてください。2026年10月15日に確認できた公式情報をもとに整理します。

最初に「持病があるから不可」と決めつけない

適応検査の目的は、視力や度数だけを測ることではありません。角膜、前房、虹彩、水晶体、眼底、角膜内皮細胞など、レンズを入れる眼の状態と、全身状態を確認し、安全に治療できるかを判断します。日本眼科手術学会の資料でも、ICLの適応検査として、屈折検査のほか角膜厚、角膜内皮細胞数、ドライアイ、前房深度などを確認する例が示されています。

「高血圧だから必ず不可」「アレルギー薬を飲んでいるから必ず不可」のように、病名だけで結論を出さないでください。一方で、病気や薬を申告しないまま検査・手術へ進むのも避けます。医師がリスクを評価するためには、病名、治療状況、薬の名前と使用量、最近の検査結果が必要になることがあります。

申告する情報具体例その情報を使う場面
眼の病気緑内障、白内障、網膜疾患、角膜疾患、ぶどう膜炎など眼内レンズが適する状態か確認
全身の病気糖尿病、自己免疫疾患、重いアトピー、免疫に関わる病気など傷の治り方や感染リスクを評価
服薬内服薬、点眼薬、注射薬、サプリメント手術前後の薬との関係を確認
手術歴眼の手術、レーザー治療、全身麻酔の手術既往と現在の眼の状態を照合
アレルギー薬、点眼、麻酔、消毒薬など使用薬や処置の注意点を確認
通院状況主治医、診療科、直近の受診日必要な紹介状や連携を確認

眼の病気・眼の症状は優先して伝える

白内障、緑内障、角膜疾患、網膜疾患、虹彩やぶどう膜の炎症、円錐角膜など、眼に関する病気や治療歴は必ず伝えます。江口眼科病院や西眼科病院の公式資料でも、眼の病気や全身・眼科疾患を伴う場合に、適応を医師が判断する旨が示されています。PMDAの添付文書にも、全身的・眼科疾患などを理由として医師が不適当と判断した症例が対象外となり得る旨が記載されています。

これは、病名があれば全員が手術不可という意味ではありません。治療中か、症状が安定しているか、視力や眼圧がどうか、手術で期待される利益とリスクが釣り合うかを診察で確認します。過去に「治った」と思っている病気も、診断名や治療時期を申告します。

次のような症状があるときは、ICLの相談より先に一般眼科の診察が必要になることがあります。

  • 急な視力低下、視野の欠け、物がゆがんで見える
  • 強い目の痛み、強い充血、急なまぶしさ
  • 光が急に増えて見える、黒い点が急に増える
  • 片眼だけの見え方の変化や、以前にない目の違和感

この場合も、症状を我慢したまま適応検査の日を待たず、眼科へ連絡します。ICLを希望していることと、現在の症状は別に伝えてください。

全身疾患は「病名・治療・安定性」をセットで申告する

糖尿病、自己免疫疾患、重いアトピー性疾患、免疫機能に関わる疾患などは、手術や傷の治癒、感染、薬の調整に関係する場合があります。西眼科病院の公式資料には、重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患など、創傷治癒に影響する可能性の高い全身性・免疫不全疾患を、屈折矯正手術の禁忌の例として挙げています。ただし、具体的な可否は病状や治療内容を踏まえて医師が判断します。

予約時には、次の順番で説明すると伝わりやすくなります。

  1. 病名と診断された時期
  2. 現在の症状が安定しているか、悪化や再発があるか
  3. 主治医の診療科と、最後に受診した時期
  4. 現在の薬、用量、使い始めた時期
  5. 直近の検査値や診療情報提供書の有無
  6. 妊娠・授乳、妊活、今後予定している治療の有無

自己免疫疾患や内分泌疾患などは、同じ病名でも治療や状態が異なります。「持病あり」の一言で済ませず、医療機関から指定された範囲で診療情報を用意します。主治医に確認せず薬を休薬したり、検査のために服薬を変更したりしないでください。

服薬・点眼薬を一覧にして持参する

ICLの適応検査では、現在使っている薬を一覧にします。処方薬だけでなく、市販薬、目薬、貼付薬、注射薬、サプリメントも含め、分からないものは薬の袋やお薬手帳を持参します。薬の名前が分からないまま「血圧の薬」「アレルギー薬」とだけ伝えると、成分の確認に時間がかかることがあります。

記録する項目書き方の例
薬の正式名称お薬手帳・薬袋の表記をそのまま記録
使う量1回何錠・何滴、1日何回
使用期間いつから使っているか、頓用か
処方した診療科眼科、内科、皮膚科、婦人科など
目的病名や症状、分かる範囲で記載
アレルギー薬名、症状、発症時期

手術後には抗菌薬や消炎薬などの点眼が処方されることがあります。持病の薬と術後薬を一緒に使えるか、薬の変更が必要か、どの診療科へ連絡するかを事前に聞きます。点眼薬だから全身への影響がない、以前使えた薬だから今回も安全、と自己判断しないでください。

妊娠中・授乳中、妊娠の可能性がある場合、妊活を予定している場合は、必ず予約時に伝えます。手術の時期や薬の選択が変わる可能性があるため、眼科だけでなく産婦人科や薬剤師にも相談します。

適応チェックは「自分で判定する表」ではなく「医師へ聞く表」にする

インターネットで見つかる適応条件を、自分の病歴にそのまま当てはめないようにします。確認表は、手術を受けられるかを決めるためではなく、診察で聞き漏らさないために使います。

確認項目自分で準備すること医師に聞くこと
眼の病気診断名・手術歴を記録現在の状態で検査可能か
眼圧・網膜・角膜過去の検査結果を持参ICLで注意する所見は何か
全身疾患主治医と治療状況を記録追加の診療情報が必要か
服薬・点眼薬の一覧を用意休薬・変更の必要があるか
アレルギー薬剤名と症状を記録麻酔・消毒・点眼の注意点
妊娠・授乳予定を伝える検査・手術・術後薬の時期
通院主治医と受診日を記録術後診察を継続できるか

検査結果を受け取ったら、「適応あり」だけでなく、どの条件を満たしているのか、経過観察が必要な所見はないか、手術を延期する条件は何かを確認します。適応検査は手術を受ける義務ではありません。説明を聞いて不安が残る場合は、その場で契約せず、質問と回答を記録して持ち帰ります。

長期治療中なら診療情報提供書の要否を確認する

中京眼科の公式案内では、長期治療中の疾患がある場合、主治医に診療情報提供書を作成してもらい、適応検査当日に持参する案内があります。これはすべての医療機関に共通する手続きではありません。予約先によって、紹介状、診療情報提供書、検査結果、お薬手帳など、必要な書類が異なります。

予約時に次の質問をします。

  • 持病がある場合、主治医の診療情報提供書は必要ですか
  • 書類に必要な項目や有効期限はありますか
  • 直近の血液検査、眼圧、眼底などの結果を持参できますか
  • 服薬一覧やお薬手帳のコピーが必要ですか
  • 追加検査を別日に行うことがありますか
  • 主治医への照会が必要になった場合、手続きは誰が行いますか

診療情報提供書を依頼するときは、ICLの適応検査を受けること、検査日、相談したい病気と薬、眼科へ伝えてよい情報の範囲を主治医へ伝えます。書類の作成には時間がかかることがあるため、検査予約の直前ではなく早めに確認します。

院ごとの条件は「主役の比較軸」として確認する

ICLの院選びでは、広告の印象や片眼の料金だけでなく、持病・服薬がある人が相談しやすい診療条件を確認します。院によって、診療情報提供書の要否、検査回数、術後診察、薬の費用、相談窓口、手術を延期する条件が異なる可能性があります。公式ページで確認できない項目は、問い合わせで回答を得て記録します。

院へ確認する軸質問例記録する内容
適応検査持病・服薬がある場合の追加検査はありますか検査名・所要時間・費用
書類診療情報提供書は必要ですか書式・期限・提出時期
両眼費用持病の追加検査を含めた両眼の総額は検査・レンズ・手術・薬・診察
手術延期病状や服薬で延期した場合の扱いはレンズ発注前後の条件
術後診療かかりつけ主治医との連携は可能ですか連絡方法・診療時間
保証・追加診療合併症や追加検査はどの範囲ですか保証対象・対象外・別料金

費用を比較するときは、片眼料金を単純に2倍するだけでは不十分です。両眼の手術費に、適応検査・術前検査・レンズ代・点眼薬・術後診察・追加検査・交通費などを加え、持病による追加費用があるかを確認します。料金は変更される場合があるため、申し込み時点の公式料金表と見積書を照合します。

両眼の費用項目確認のポイント
適応検査無料か有料か、延期時の扱い
術前検査両眼分か、追加検査は別料金か
レンズ・手術片眼・両眼、乱視用レンズの差額
薬・保護具術前後の点眼、保護メガネを含むか
術後診察何回まで含むか、期間と診察内容
追加診療持病や症状に伴う再検査の費用
変更・中止病状変化、レンズ発注後の条件

厚生労働省の医療広告ガイドラインは、自由診療について通常必要な費用、治療期間・回数、主なリスクや副作用を分かりやすく示す考え方を示しています。「安価」「追加費用なし」などの表示だけで決めず、自分の持病や服薬に関係する費用を見積書で確認します。

受診前に作る持病・服薬メモ

予約前に、次のテンプレートをスマートフォンや紙に作ります。医療機関へ送信する場合は、個人情報を含むため、指定された安全な方法だけを使います。

項目記入欄
相談したい眼右・左・両眼
眼の病気・手術歴病名、診断時期、治療内容
全身疾患病名、診療科、安定・治療中など
服薬・点眼薬名、量、回数、開始時期
アレルギー薬名、症状、発症時期
妊娠・授乳・妊活状況と希望時期
主治医診療科、医療機関、最終受診日
直近の検査検査名、日付、結果の有無
相談したいこと適応、薬、費用、通院など

検査当日は、眼鏡、身分証、お薬手帳、薬の袋、紹介状や診療情報提供書、過去の検査結果を持参するか確認します。散瞳検査などで検査後にまぶしさや見えにくさが出る場合もあるため、運転の可否や帰宅方法は予約先の案内に従います。

手術を急がず、主治医とICL担当医の回答をそろえる

持病・服薬がある場合、ICL担当医と現在の主治医で見解が分かれることがあります。そのときは、どちらかの説明を無視して自己判断せず、病名、薬名、検査結果、手術予定を共有し、必要なら医師同士の連携を依頼します。

確認する順番は次のとおりです。

  1. ICLを相談する眼科へ、病歴と服薬をすべて申告する
  2. 追加書類や検査が必要か確認する
  3. 主治医へ手術予定、術後薬、通院予定を伝える
  4. 休薬や薬の変更が必要か、処方医へ確認する
  5. 両眼の総額、通院回数、延期条件を見積書で確認する
  6. 回答と条件を記録し、納得してから手術日を決める

持病の治療を優先している期間は、ICLを延期することも選択肢です。延期は失敗ではありません。現在の治療を安定させ、検査や術後診療を受けられる時期に改めて相談します。

持病・服薬がある場合のICLに関するFAQ

よくある質問

持病があるとICLは受けられませんか?

病名だけで一律に決まるものではありません。眼の状態、病気の安定性、治療内容、服薬、術後の通院を適応検査と診察で確認します。持病を隠さず、主治医とICL担当医へ相談してください。

高血圧や糖尿病がある場合はどうしますか?

診断名、治療状況、直近の検査、薬の名前を伝えます。重症度や合併症、状態の安定性によって判断が変わるため、薬を自己判断で中止せず、主治医の診療情報が必要か予約先へ確認してください。

服薬中でもICLの適応検査を受けられますか?

服薬の内容を確認したうえで検査を行う場合があります。内服薬、点眼薬、市販薬、サプリメントを一覧にし、薬袋やお薬手帳を持参してください。休薬や変更は医師・薬剤師の指示を受けます。

点眼薬を使っていますが、ICLの術後薬と併用できますか?

点眼薬の成分、回数、病気の状態で対応が変わります。現在の点眼薬と術後に処方される可能性のある薬を、眼科と必要な主治医・薬剤師へ確認し、自己判断で中止・追加しないでください。

診療情報提供書は必要ですか?

必要かどうか、書式、有効期限は医療機関ごとに異なります。長期治療中の疾患がある場合に診療情報提供書を求める公式案内もあるため、検査予約時に確認し、必要なら主治医へ早めに依頼します。

持病がある場合の費用は高くなりますか?

追加検査や診療情報提供書、別の診察が必要になると費用が加わる可能性があります。適応検査、術前検査、両眼の手術、薬、術後診察、追加検査、延期・中止条件を見積書で確認してください。

どの院を選べばよいですか?

持病がある人は、価格だけでなく、追加検査、主治医との連携、術後診察、相談窓口、両眼の総額、延期条件を公式情報と問い合わせで確認します。特定の院の優劣や手術結果をこの記事で順位付けすることはできません。

まとめ

持病や服薬がある場合のICLは、病名だけで自己判定せず、眼の病気・全身疾患・薬・手術歴・妊娠や治療予定をまとめて申告し、適応検査と診察で確認します。眼の急な症状があるときは、ICLの計画より一般眼科への相談を優先してください。

院を比較するときは、片眼の料金だけでなく、適応検査・追加検査・レンズ・手術・薬・術後診察を含む両眼の総額を確認します。診療情報提供書の要否、持病がある場合の追加条件、延期や中止の扱いも問い合わせて記録しましょう。

ICLの基本的な適応はICLに向いている人・受けられない場合の記事、費用の確認はICLの費用・料金の記事、術後の薬はICL術後の点眼薬の記事で整理しています。最終的な可否や薬の扱いは、検査を行う眼科と現在の主治医へ相談してください。

出典

この記事の内容は、ICL研究会「ICLとは」、中京眼科「ICL治療」、江口眼科病院「ICL」、西眼科病院「眼内コンタクトレンズ(ICL)」、PMDA「ICL添付文書」、日本眼科手術学会「適応検査の内容」、厚生労働省「医療広告ガイドライン」「医療広告ガイドラインに関するQ&A」、国民生活センター「美容医療サービスを受ける前に確認したいこと」を確認して整理しました。各URLと確認日はページ上部の sources に記載しています。

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